オールドルーキー卒業2010/06/07 11:36

こんにちは!エレクトーンの神田将です。
今年もまた演奏者ブログのトップバッターを務めさせていただくことになりました。よろしくお願いします。
私の中では、まだ「せんくら2009」のことがつい先日のように感じられ、興奮冷めやらぬといった感じですが、早いものでもう2010が本格的に動き出しているのですね。きっと、10月の本番も、あっという間にやってくることでしょう。

思い起こせば、昨年は私にとって初めての音楽祭エントリーでしたので、嬉しく思いながらも、緊張と戸惑いばかりが膨らんでいました。いつもの自信はどこへやら。オープニングレセプションでは、周囲でくつろぐ憧れの音楽家たちの放つオーラに圧倒され、ひとりで勝手に委縮していたのをよく覚えています。

クラシックの音楽祭。この響きだけでも威圧感がありますし、多くの方々が築き上げた「せくら」のイメージを私が壊してしまっては大変だと、ありったけの気負いを持って仙台入り。
でも、実際の「せんくら」は、少しも堅苦しいことがなく、スタッフの方々は気さくですし、出演者の皆さんも触れ合うごとに親しく接してくれ、気がつけばいつも以上にリラックスしている私がいました。

そうか、楽しめばいいんだ。大好きな音楽を、お客様やスタッフと一緒に楽しめばいいんだ。その気持ちは、コンサートをひとつ終えるごとに強くなっていきました。
こうして私の背中を押してくれたのは、出演者やスタッフばかりではありません。何より頼もしかったのは、ひとりひとりのお客様でした。演奏の合間にステージから見る客席の皆さんの表情は、本当に心地よさそうで、本当に楽しそう。私にとって、世界中のどんな景色よりも絶景でした。

また、私のコンサートにお越しいただけなかったお客様にも助けられました。
仙台の街を歩いている時、「神田さ~ん!」とお客様が気軽に声を掛けて下さるのも、励みになりました。「あなたのチケット、買えなかったのよ~」って、残念がってくれた方もいらっしゃいました。逆に「なぜ、無名の私のチケットなぞ、お求めになろうと思ったのですか?」と質問したところ、「だって、選曲がいいじゃない」(それは光栄です)「それに、おしゃべりが面白そう」(って、どこでそれを・・・)という具合に、リサーチもできました。

とにもかくにも、私が出演する4回の公演はあっという間に終わってしまいました。心底楽しい体験でしたが、オールドルーキーゆえの反省も少なくありません。もしまた「せんくら」に出演するチャンスがあれば、その時は今度こそ・・・と心に秘めているも束の間、また今年も出演させていただけることとなり、大喜びしています。

前回から1年後の10月まで、その間に大小織りまぜ200以上のコンサートを経験することになりますが、1年の成長をお見せできるよう、1回ごとを大切に演じるつもりです。そして、「せんくらオンリー」の新しいプログラムをご用意し、満を持して仙台にうかがいますので、どうぞご期待下さい!