9月4日2010/09/04 15:21

このブログのコーナーも残り少なくなりました。今日は「せんくら」のラストを飾る「第九」のコンサートについてお話いたしましょう。
「第九」と言えば日本では年末の恒例演目となっていますが、その理由にはいろいろな説があります。いずれにしてもベートーヴェンの残したこの交響曲がこれほど日本で演奏されるとは、ベートーヴェンにも驚きのことかもしれません。「せんくら」では、毎年クロージングは「第九」となっています。オーケストラと合唱が一体となって創り上げる壮大な音楽が、多くのコンサートのラストを飾ります。
チケットはいつも販売開始直後に完売となってしまう大人気のコンサートです。残念ながら今年買いはぐれてしまわれた方は、ぜひ来年の「せんくら・第九」を早くからチェックなさってゲットしてくださいね。

菅 英三子

動けば音がする2010/09/04 18:38

竹内将也です。
 この写真は、昨年の秋に出演したコンサートで演奏するために用意した打楽器類のセッティングです。

 坂本知亜紀さん(ソプラノ歌手、宮城学院准教授・東京藝術大学講師)がプロデュースした現代作品のコンサートです。

 -震える言の葉- G.Crumb&L.Berio作品展

 ジョージ・クラム作曲:
  ルクス・エテルナ(永遠の光)
   (ソプラノとハープ、2人の打楽器の為の)

  マドリガルⅡ&Ⅲ
   (ソプラノとハープ、フルートと打楽器1人)
 
 ルチアーノ・ベリオ
  セクエンツァⅢ
   (ソプラノ独唱)

  サークルズ
   (ソプラノとハープ、2人の打楽器の為の)

 出演者
 坂本知亜紀 Soprano
 有賀誠門 Percussion
 竹内将也 Percussion
 木ノ脇道元 Flute
 片岡詩乃 Harp
 小日向英俊 Sitar

 2009年10月6日(火) 東京オペラシティ
 2009年9月28日(月) 宮城学院大学講堂

 仙台でこのようなコンサートはまさに前代未聞であり、東京でも非常に稀有なプログラムです。たったお一人で企画から運営、演奏までこなした坂本知亜紀さんに敬意を表したいと思います。このようなプログラムがせんくらでも上演されたら良いなと思います。

 写真のセットは、ベリオのサークルズのものです。この作品では2人で約80個の打楽器を使用するように記載してあります。小太鼓のような太鼓類から木琴・鉄琴などの鍵盤楽器、シンバルやドラ、木魚やトライアングル、チャイム、ティンパニ、いくらあげてもきりがない程の種類と量です。

 オーケストラでも作品によって様々な打楽器を扱いますが、一人が一度に扱う数は大したことがありません。しかも通常のレパートリーでは一人一種類ということが多いです。

 これだけ1人で扱う数が多いと、そのセッティングや体の動きといった、いわば「流れ」に対して非常に氣を使います。あるべき響きをイメージした楽器の並べ方をすることになります。セッティングを見ただけで響きが見えるのです。

 また、打楽器奏者は沢山の打楽器の扱いに通じている必要がありますが、それよりも根本的に響きがどうあるべきか、そのイメージと息づかいを把握しておくことが何より大切です。

 そういったイメージは、そもそもリラックスした身体の感覚から来るものと私は感じます。特に足、下半身からくる感覚が音楽の原点であると思います。

 なぜなら西洋音楽は移動を主とした行動感覚、生活感覚に根ざしているからです。
リズムは動きから生まれます。

 身体の動きの仕組みを知り、骨格は円運動をしていることに氣がつくと、各部それぞれのリズムを見いだすことができます。

 小さな回転のリズムと大きな回転のリズムが同時に存在する。そこに驚きの響き感覚があるのです!

                    竹内将也

私の体が2010/09/04 19:57

私の身体が、パイプオルガンのパイプだつたらなぁ~・・・。

えっ・・??? 何言ってるの、どういう意味???

パイプオルガンは、パイプに下から空気が通って、リコーダーの喉仏のように、パイプの中間あたりに「唇」があります。色々な音色はその形の違い、そしてパイプの長さで音の高低が創られます。だから、パイプのように、スーーっと息がとおる、身長は変えられないとして、くじけない身体がほしいわけ。。。

イタリアの住まいには、オルガンがあります。主人はパイプオルガン奏者。
今回はオルガン製作者、兄弟でパイプを新しくして、配置をきめて取り付けてくださいました。今となっては、コンピューターでサイズを測って、パイプの大小にあわせて均等に配置するように計算されます。これは自宅用ですが、教会にある素晴らしい楽器などには、日本の組み木のように、釘など一切使わない工夫などがされています。
すべて、自然な音造りのために。本物の良い音造りのため。