2010/08/13 10:43

ピアノを弾いているおかげで、意外な国を訪れるチャンスを何度かいただきました。

たとえば、モロッコ。アフリカにはずっと行ってみたかったので、このお話をいただいた時は条件もあまり気にせず、二つ返事でOKしてしまいました。空港に到着して、まず、文字が読めない!!というだけで、すごい異国に来た!という気がします。かなり緊張もしましたが・・・
カサブランカ滞在で特によく覚えているのが、オリーブがびっくりするほどおいしかったこと。毎晩近所のモスクのスピーカーのお祈りの響きで目が覚めたこと。あまーいミントティーが結構気に入ったこと。
それから、トルコ。なんといっても、人が多いこと、イスタンブールの街の大きいこと。近所からバスに乗ろうとしたら、時刻表も何もなくて、人々は道で適当なところに立っていて手を挙げてバスを止めて乗ってくる。満杯になったら、乗車拒否(笑)。これじゃあ誰かと待ち合わせしても絶対時間通りに来ないだろうな、と思いました。私たちが生活している“時間”とは違う時間が流れている感じでした。
それから、レバノン。余り治安がいい時でなかったので、正直ドキドキしながら行ったのですが、空港のパスポートコントロールまでお迎えが来て、その後は車まで誘導され、音楽祭の行われている建物まで直行。ちょっとVIPな気分・・・コンサートも宿泊もそこだったので、街の様子はほとんど見られなかったのですが、帰りの車の中から戦車を見たときは、他人事と思ってテレビで見ていた現実が突然自分に突き付けられた思いでした。

そんな珍しい国に行くのも素晴らしいんですが、それ以外に、普通だったら知ることがない田舎町に行けるのも、好きなことの一つです。
たとえば、プラハで弾いたときに、共演が地方のオケだったのでその街まで行って合わせをしました。プラハは古都って感じでとても美しいですが、その街は旧東欧時代の建物が多く、街全体ががらーんとしていてなんとなく寂れた感じです。歩いていても、アジア人なんてそうそう見かけないし、ショウウィンドウなんかもちょっとタイムスリップしたような、古びた感じで・・・生活リズムも違うようで、夜21時過ぎになると街を歩いている人はほとんどいませんでした。

わくわくする旅行ですが、家に戻ってくるとやっぱりホッとして、なんだか長い夢を見ていたような気分になります。

*写真は、そのチェコの田舎町の駅。ちょっとぶれていますが・・・・

8月13日2010/08/13 17:51

今日は、再びベルリンの街です。
ブランデンブルグ門に行ってみましたが、夏休みということで、本当にたくさんの人たちが訪れていました。
東側から見たブランデンブルグ門です。

ブランデンブルグ門をくぐってすぐ先の道路は、昔、東西を分けた壁があったところです。今でも煉瓦のようなものが埋め込まれています。その上は、何もなかったように車がたくさん行きかっています。

私は、まだ壁があった頃に東ドイツの演奏旅行をしたことがあります。「ウンターリンデンホテル」という、ちょうどこの辺りのホテルに泊まっていて、壁を見に行った覚えがあります。いただいたギャラを国外に持ち出せず(!)、全部使い切らなければいけなかったのでマイセンの食器をたくさん買って帰りました。
今でも気に入って使っています。

ベルリンでよく見かける、乗り合い自転車(?本当の名前は知りません(>o<")
後ろ向きで進むのって、こわくないのかなぁ?でも、いつ見ても楽しそうです(^O^)

ブランデンブルグ門から5分くらい歩いたところに「ティアガルテン」という広~い公園があります。場所としては、ベルリン中央駅から歩いて10分くらいでしょうか…。
ベルリンの市内は40%が森と湖(池というには大きすぎるし、湖というにはちょっと小さめだけれど…)なんですって。町の真ん中とは思えない自然に満ちた空間です。
私たちも散歩の途中にリスを見つけました(^-^)v

漆原啓子